ルオーの油彩画は黒い輪郭と重厚な厚塗り表現でとても暗いイメージがあります。版画集《ミセレーレ》も同様で黒一色のモノクロームで重苦しいものです。こういう生と死や醜さや欲などをテーマにして、人々に突きつけることこそアートの役割のひとつです。もちろん作品としての魅力があってこそ訴える力があるのですが・・・。
さて、今回の印刷色は墨とパール系のキラのあるブルーグリーンをつかった2色刷りです。紙は書籍用紙を使用する工夫をしました。ポスターも色、紙は同様ですが、こちらは《ミセレーレ》の全作品を並べて図録としても活用できるよう苦心しました。全作品が並んだ様子は壮観です。

コメント