上州風/28号「赤城の山も今宵かぎり~」
水滸伝なら梁山泊、酒呑童子は大江山、ロビンフッドにゃシャーウッド、ステンカラージンはヴォルガ河、毛沢東なら井崗山、カストロ・ゲバラはシェラマエストラ、国定忠治は赤城山。(「走れ国定忠治」著 朝倉喬司より)これでたんなる任侠ではないことがよくわかる。そんな忠治がテーマの特集です。
表紙は、田崎草雲の描いた忠治の姿と今も訪れる人が絶えない養寿寺境内の忠治の墓から望んだ夕刻の月。余談ですが「赤城の山も今宵かぎり~」の科白といえば、新国劇。その新国劇出身の緒形拳は、3号で特集した金敷平の画家「山口薫」の作品に魅せられていたとか。また、創刊号で特集した波宜亭先生こと萩原朔太郎は、「自転車日記」という随筆で、手に入れたハイカラ自転車を走らせて忠治の墓を訪れています。
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