[落とされた石]
榛名湖畔公衆トイレモニュメント
このモニュメントは、榛名湖畔の駐車場につくられる公衆トイレに付随するものとして制作しました。当然のことながら、この小建築が造られる土地は人為的に広げられ駐車場として大いに活用されています。人間の存在は、地球に生まれてから自然を押しのけてそのエリアを拡大し続け、それについて今や大変深刻な状況を呈しています。そのような拡大された土地(エリア)を利用するにあたりエリアの拡大抑制が公衆トイレの計画のテーマとなっており、「落とされた石」*の考え方に基づいた施設の在りようやこの場の状況を象徴的に表現するものとして制作しました。
*山の斜面の岩の一部が、ある日突然転がり落ちて山の木を折りノ草の茂る野原に場所を移す。石の止まった所は、野草が枯れ石によって日影になった部分さえ枯れないにしてもその生育が悪化する。しかしながら、石によって作られた新しい環境に適合した植物や小動物が集まって来て、以前とは違った世界が展開してゆく。この施設は、落とされた石の範囲内で2コ目の石は落とさない方法で計画されている。
コメント