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ナンバーキャラタで識別。遊び心のある愉快な試み 〈マチカプロジェクト〉

 「数字の1はナーニ・・・」という数え歌をご存知だろうか?
 覚えにくい数字を言葉や絵に置き換えて記憶にとどめることはよく行われます。これは、駐車場という味気ない空間を優しさのある愉快な空間へ少しだけ変貌させようという試みです。
 ほとんど機能だけのこの場所をちょっとした色と工夫で、どこに駐車したかまごつくことも減るばかりか、子どもたちとの愉快な会話を生み出したり、にぎわいある公共施設への導入口として期待感のある空間を模索する試みです。人間の記憶や感じ方は多種多様で老若男女それぞれの嗜好や経験などで大いに異なります。とにかくちょっと価値観を変えて楽しんだり、認めあったりすることが大切なのです。そこで下記の様々な表現要素で不思議なキャラクタをつくり、愉快で記憶に残るグラフィックを提案しました。

❶数字(階数)で覚える
❷色で覚える
❸配置(レイアウト)で覚える
❹キャラクタ(形状)で覚える
❺イメージ(物語)で覚える
❻組合せで覚える


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熊本市医師会・看護学校サイングラフィック

文字組について・・・・(縦組は天と地を繋ぐ無限に連なる文字組・・・)

 縦組で文字を表すのは漢字を使う国だけなので、横書きだけで自国の文字を表す人々にとって縦書きはたいそう奇異にうつることでしょう。横組の漢字や仮名が氾濫する今、サイングラフィックに視線が上下する流麗な縦組を試みることで、皆の感性をちょっとだけ刺激してくれることを期待しました。視認性を考慮しつつより縦組が際立つように、文字を長体(細長くする処理)に、しかも細筆(面相)で書いたような細身の書体を選んでいます。
 ここで縦組の文字配列にこだわったのは、外観に使われる縦長のアルミルパネルから細長の短冊を連想したからです。古代の木簡が起源といわれる俳句や和歌をしたためるあの縦長な紙です。七夕に子どもたちが願いを込めて笹に下げるあれです。その短冊には漢字や仮名が流暢に書かれ、伸びやかな文字組の姿がサインに再現することができないか模索しました。英字についても漢字や仮名同様に縦に組むことでより流麗感を持たせてみました。


絣模様について・・・・(伝統的な工芸品の多くは、構造体それ自身に装飾性が内包されている)

 熊本に限らず日本各地に見られる絣は、かつては人々の営みに根付いた身近な織物でした。正藍で染めた素朴で力強い綿糸で織り上げる肥後絣は洗うほどに色が冴えより着やすくなって馴染むと言います。縦糸と横糸が織り成す井桁や亀甲など伝統的な模様が特徴的な熊本の肥後絣。そんな素朴な模様をグラフィックパターンに活用してみました。織物という構造に装飾性が発見できる良い例です。


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