小布施町立図書館サイングラフィック まちとしょテラソ
やたらに大きく、しかもあちこちにちりばめられ、当然それが動き出せばいっしょに動きだし、そして重なりあったり隠れたり繋がったり・・・。
例えば町中の看板や駅のホームの文字など、物陰に隠れてしまった漢字はその一部を見ればだいたい間違いなく想像できるものです。ちょっと乱暴なもの言いかもしれないけれど、あまりに親切丁寧な表現は、人間の想像力を台無しにしてまうものです。それぞれの空間を一時的に仕切る扉に、その場所を意味する部屋名の表記は、機能として必要です。でもそこでは、それ以上にいろいろなことが行われ、活用されるのです。この計画では、漢字を扉の表示サインとして、また意匠の素材として工夫しながら自由に配置(レイアウト)することで、文字のもつ造形的な美しさを知るとともに、その空間をそれ以上のものに感じさせてくれることを狙いました。それにしても、こんなにも拡大された文字を間近で見ることはめったにないせいか、なんだかいつも目にしている馴染みある漢字と違うような、ちょっとした錯覚に落ち入ってしまいそうです。
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