囲まれた場=そして未来に開かれた空間
高崎神社(群馬県高崎市)
歴史ある県社高崎神社では、毎年多くの神前結婚式が行われています。式のありかたが多様化する中、伝統的なスタイルにとらわれない新しい式場としてこの空間は計画されました。限られた空間をより広くのびやかにするために式場の両側面はガラス張りとなり、外部空間を庭園化して内部に取り込んだ一体感のあるデザインとしました。北面は、ボリュームのある白御影石の列柱が15本小高く盛った土の上を高さを違えて弧状に配しました。内部の床面と同レベルには、同じく白御影石の自然玉石を置き直径1.5メートルもあろうかというつくばいをしつらえました。式の時は、つねに水が溢れ祝福の花が浮かべられ結ばれる二人の門出を祝福します。南側は、自然の割肌を生かした板状の御影石を同じく15面並べ僅かにできた石と石の隙間から明るい日差しが差し込み幸せな未来を予感させてくれます。北面の弧と同心円内には、乱ばりに石が貼られこれも室内床と同レベルになっています。重く強固に立ち並んだ石たちが二人を守りがら、強い絆と幸せな未来を導くであろう厳粛な場になりました。
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