197『どんぐり小僧』が美術館のホールを占拠
そこは群馬の森。ひろい敷地に巨大なブロンズ製の馬が出迎えてくれる群馬県立近代美術館。秋の日差しの遊園地「るなぱあく」で生まれたどんぐり小僧たちが占拠したのは、彼らにとって果てしなく広く、限りなく天井の高いこのホールです。いつもは、名画が並ぶちょぴり敷居の高い美術館ホールに子どもたちの歓声が響き渡ったのは、1,600を越えるどんぐり小僧たちの中から自分のどんぐりに再会した時です。訪れた子どもとおとながホールの床にしゃがみ込んでひたすらどんぐりを探す姿は、なんて微笑ましいのでしょう。それにしても遠くから眺めるとみんな同じに見えるどんぐり小僧たちが実は、とても個性的でそれぞれまったく異なることが、近づいてみると不思議とよく判ります。大集合してホールを占拠したどんぐり小僧たちはいったい何を話して、どんなことをたくらんでいるのだろう? 次第に冬の日差しが傾いて、彼らの影が怪しく長くのび、森の中が薄暗くなるころ。美術館をぬけだしたどんぐりは、どんな冒険の旅にでかけるのだろう。
*下記 群馬県立近代美術館 アートまつり開催レポートで紹介されています。
http://www.mmag.gsn.ed.jp/art-event/matsuri_report.htm